日本獣医師会からの見解文(3月19日)

「ペットの犬に低レベルの新型コロナウイルス感染が見られた」とする香港政

府の発表について


香港・漁農自然護理署が 2 月 28 日、新型コロナウイルス感染者の家庭で飼育

されていた犬から同ウイルスの弱陽性反応が出たと発表したことについて、日

本獣医師会は、「犬にウイルスが感染し、犬の体内で増殖して排出されたと確認

されてはいません。」とする見解を発表しました。

その後香港政府は 3 月 4 日、ペットの犬の検査を繰り返した結果、新型コロ

ナウイルスの低レベルの感染があったことを示す所見が見られ、人から犬にコ

ロナウイルスが感染したと思われるとする発表を行いました。

https://www.info.gov.hk/gia/general/202003/04/P2020030400658.htm

日本獣医師会といたしましては、現時点では感染サイクルの主体は人ですが、

感染した人と濃厚接触のあったペット動物への感染の可能性は否定できないと

考えます。

したがって、新型コロナウイルス陽性となった飼い主と接触のあった犬につ

いては、飼い主と同様に人や犬等との接触を避け、仮に臨床症状が認められた場

合には、かかりつけの獣医師とも電話相談のうえ、国立感染症研究所獣医科学部

に問い合わせてください。

いずれにいたしましても、現時点では、飼い主がしっかりした感染防御の対応

をとることが、ご自身のペット動物を感染から守るためにも、最も重要だと考え

ます。


令和 2 年 3 月 9 日

公益社団法人 日本獣医師会

(リンク)


麻布大学 ヒトと動物の共生科学センター Center for Human and Animal Symbiosis Science

麻布大学では、文部科学省私立大学ブランディング事業にて「動物共生科学の創生による、ヒト健康社会の実現」(平成29年度ー32年度)が採択され、多くの成果を得、また高く評価されてきました。本研究センターはその後継として、麻布大学生物科学総合研究所に設置されたものです。これまでの高い研究力や多くの知見をさらに発展させ、ヒトと動物の共生を進め、両者の互恵的健康支援を進めてまいります。