動物に関してのSARS-CoV-2感染事例1:イヌ

香港において、世界で最初のイヌの感染例が報告されました。

この犬は、飼い主がCOVID-19感染症で入院した後、2020年2月26日に検疫下に置かれました。獣医学的検査の後、検疫施設への犬の入院後、鼻腔、口腔、直腸の綿棒と糞便が採取されました。鼻腔と口腔のサンプルはPCR検査の結果、SARS-CoV-2に陽性反応を示しました。この犬は特別な臨床症状を示していません。その後、鼻、口腔、直腸の綿棒サンプルと糞便が、2020年2月28日、2020年3月2日、3月5日に採取されました。2020年2月28日に採取された経口検体と鼻腔検体はいずれもPCR陽性でした。3月2日と5日に採取された鼻腔検体は引き続き陽性。このケースについては、敷地内の清掃と消毒、適切な個人の衛生管理と保護などのリスク管理措置が講じられています。SARS-CoV-2のヒト感染が確認された家庭のイヌやネコは、14日間の検疫と獣医による監視下に置かれることになりました。また必要に応じて、SARS-CoV-2の検査を受けることになります。

"ペットの飼い主は過度に心配する必要はなく、いかなる状況下でもペットを見捨てるべきではない "と香港政府は述べています。

"ペットの飼い主は、良好な衛生習慣を採用するよう注意を喚起されている(動物の周りにいたり、動物の餌や消耗品を扱ったりする前後の手洗い、キスを避けることを含む)"と、清潔で衛生的な家庭環境を維持するために、同部門は述べている。

また、世界の動物保健機関は、ペットが病気を蔓延させたり、病気になったりするという証拠はないと強調しています。



© Facebook The pet dog will remain under quarantine for further testing. Photo: Facebook

麻布大学 ヒトと動物の共生科学センター Center for Human and Animal Symbiosis Science

麻布大学では、文部科学省私立大学ブランディング事業にて「動物共生科学の創生による、ヒト健康社会の実現」(平成29年度ー32年度)が採択され、多くの成果を得、また高く評価されてきました。本研究センターはその後継として、麻布大学生物科学総合研究所に設置されたものです。これまでの高い研究力や多くの知見をさらに発展させ、ヒトと動物の共生を進め、両者の互恵的健康支援を進めてまいります。